社労士と福祉サービスの現状と展望
社労士の中には介護医療現場の労務管理などを専門にする福祉系社労士がいる。
特に福祉系の資格があるわけではなく、ただの俗称であるのだが、福祉の現場には通常の企業とは違って独特の事情があり、知識を持った専門家のサポートなくして事業所の経営は成り立たない。
給与計算ひとつとっても日勤、夜勤(しかも短夜勤、全夜勤などもある)朝夕時間帯加算、賄(事業所によっては利用者と一緒に食事をとるところがある。
1回につき幾らの計算で給与天引きが一般的)食費の計算等があるし、怪我や病気などの労災もしくは他損事故も起こりやすく保険のエキスパートが必要だ。
また、経費の問題からすべての職員を正規雇用に出来る事業所は皆無に近く、時間帯ごとのフロアー内職員の層を厚くするため従業員数が増える傾向が強いのが福祉の現場である。
勤怠の管理は必然的に複雑になり、計算には時間がかかるようだ。
また、介護士や保育士は現場職なので仲間意識が強く、その場の問題を解決したいという意欲も強い。
コストなどには頓着しない人も多いので、施設には全体の問題を長期的に見る人物が必要である。
現場職は自分の苦労をよく分かってくれるトップを必要とする傾向が強く、事務方につく人間も現場経験がある方が喜ばれるケースが多い(時に行事に駆り出される社労士もいる)ので社会福祉士やカウンセラーと言った資格を同時に有していたり、実際に福祉サービスを行ったことがある人が福祉系社労士を名乗る傾向があるようだ。
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