社会保険労務士の男女比は?
社会保険労務士試験は毎年8月の第4週に行われるが、合格者の男女の比率はある程度決まっているそうだ。
毎年、合格者の構成比率は、男性が70パーセント、女性が30パーセント前後であることが多く、女性は企業に勤務する勤務社会保険労務士になる割合が高いという。
単純に数字だけを見ると、この男女比は大きな開きがあるようにしか見えない。
しかし、法令を扱う国家資格である裁判官と弁護士の全体に占める女性の比率は17パーセント程度、そして起訴手続きを行う検察官は14パーセント程度(いずれも2011年度の数字。数値は1の位を4捨5入したもの。弁護士の数値は日本弁護士連合会所属の弁護士に限ったものである)であることを鑑みるに、男性社会の法律産業従事者の中では男女雇用の均等化が比較的進んでいる職業だと言える。
就職先として企業の総務や人事部という受け口があるのも一因であろうか。
因みに、法律界とは逆に女性の方が比率が高い職業に臨床心理士の7割、ホームヘルパー2級所有者の8割がある。
これらは勤務が不規則で給与が安い仕事であることと、女性の方がものあたりが柔らかく、要支援者が受け入れやすいソフトなイメージがあるからだと言われている。
また、病者の看護等現場仕事は女性が、金銭や人事のことは男性がという固定観念が未だに企業側に残っていることも職業ごとに男女比が異なる要因の一つであると言われている。
しかし、社会的な性役割いわゆるジェンダーの垣根は年々低くなっていき、どの仕事でも若年層は男女の比率の開きが縮まってきている。
性別ではなく能力、それが現代の職業選択の要であると言えるだろう。
男女比は?関連ページ
- 社会保険労務士とは?
- 社会保険労務士とは労働と保険にまつわる業務を取り仕切る労務問題のプロフェッショナルである。
- どんな仕事をするの?
- 社会保険労務士の仕事は労務全般にまつわる統括、指導である。
- 平均給与は?
- 社労士全体の平均年収は740万円前後(厚生労働省の統計による)だと言われている。
- 社労士試験の概要は?
- 社労士試験は受験資格に制限が設けらているが、特に条件を満たした人は、試験科目の一部が免除されることがある。
- 受験資格は?
- 社労士全体に占める女性の比率は3割程度だが、仕事を持っている女性が社労士に転職するケースのひとつに看護師職からの転職がある。
- 合格率は?
- 法科大学院を卒業した人を対象とした司法試験の合格率が23パーセント程度(低い水準の年)であることを鑑みるとかなり社会保険労務士の合格率は低い数値であることが分かる。